水虫(足白癬)とは
足白癬は、足底・指趾腹・指趾間など毛のない部分に生じた皮膚糸状菌(白癬菌)の感染症です。3つの臨床型があり、型によって症状も、塗り薬を塗る期間も変わります。
3つの型
ガイドラインは手・足白癬を、趾間型・小水疱汗疱型・角化型の3つの臨床型に分けている。白癬菌は湿度が高く皮膚が柔らかい指趾間から角層に侵入する。[1]
- 趾間型(指の間)
- 紅斑・浸軟・鱗屑が指の間に限局する。角質が白くふやけ、厚くむけて赤みやびらんが出ることもある。
- 小水疱汗疱型(足の裏の小さな水ぶくれ)
- 菌が指趾腹や掌蹠に広がった状態。急性炎症のため痒みが強く、id反応による白癬疹が起こりやすい。水ぶくれが乾いて角質がむけてくる頃には痒みはなくなるが、むけた角質には菌が多く含まれる。
- 角化型(かかと・足裏全体が硬くなる)
- 病変が踵や母指球に及ぶ型。炎症は軽微で、掌蹠全体の角質増殖が主症状。痒みはほとんどない。冬はひび割れのため痛むことがある。両足に生じる。
角化型の足白癬は通常爪白癬を合併している。趾間型・小水疱型も治療せずに放置すると爪白癬を合併してくる、と学会は説明している。[2]
かゆみでは判断できない
痒がるのは足白癬の患者の10%程度とされ、しかも痒くなるのは夏だけで秋には痒くなくなることも多い。まったく痒みがない人も多い。逆に、受診した自称水虫の患者の約3割は白癬菌が見つからなかったという研究がある。[3]
学会は、足白癬の可能性が高い状態として「毎年暖かくなる頃に症状が出て秋から冬に自然に治まる」「片方の足にひどい、左右対称でない分布」を挙げつつ、皮膚科専門医でも皮膚を見ただけでは診断がつかないことも多く、真菌検査をして診断を確定する必要があるとしている。[4]
冬に症状が消えるのはなぜか
秋になると白癬菌の増殖が鈍り、角質の新陳代謝により徐々に体表から押し出されて菌の量が減る。そのため症状が出にくくなるが、菌は残っていることが多く、春から夏に高温多湿になると再び増殖して症状が出る。[5]
症状が消えたことと菌がいなくなったことは別である。ガイドラインも、菌の発育が止まって炎症が止むと菌が死滅していなくても臨床症状が消失するため、治療中断による再発が非常に多いことが手足白癬治療の問題点だとしている。[6][7]
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このページの出典
- 日本皮膚科学会・日本医真菌学会合同 皮膚真菌症診療ガイドライン2025(日本皮膚科学会雑誌 135巻13号 2511-2566頁、2025年) p.2515「1.1 手・足白癬」定義・症状
https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/2013/08/19e2ae577a696f81acf51fdcc0173e2c.pdf(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」 Q10 足白癬にはどのような症状があるのですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa10/q10.html(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」 Q12 足が痒ければ足白癬と考えていいですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa10/q12.html(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」 Q11 どのような症状があれば、足白癬と考えてよいですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa10/q11.html(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」 Q14 足白癬は冬になると症状が治るのはなぜですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa10/q14.html(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会・日本医真菌学会合同 皮膚真菌症診療ガイドライン2025(日本皮膚科学会雑誌 135巻13号 2511-2566頁、2025年) p.2515「1.1 手・足白癬」治療・生活指導
https://www.dermatol.or.jp/dermatol/wp-content/uploads/2013/08/19e2ae577a696f81acf51fdcc0173e2c.pdf(2026-10-10 確認) - 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬(水虫・たむしなど)」 Q20 再発を繰り返すのはどうしてですか?
https://qa.dermatol.or.jp/qa10/q20.html(2026-10-10 確認)